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zoom RSS 小沢一郎が「起訴相当」となった理由 その一

<<   作成日時 : 2010/06/01 18:32   >>

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※- 小沢一郎が「起訴相当」となった理由
     
週刊朝日・山口一臣編集長 投稿日 2010年05月07日 
非常に分かり易い分析と解説になっています ・ お勧めです!!

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民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件で検察審査会が「起訴相当」の議決を出したことが波紋を広げている。

これによって小沢の進退問題に発展するのは必至と書く新聞もあれば、「5月政局」が始まると説く向きもある。

肝心の民主党内もあたふたと揺れ始め、小沢の辞めどきを口にする議員まで出るありさまだ。

しかし、いずれもことの本質をまったく理解していない議論と言わざるを得ない。

あるいは、知っていて知らないふりをしている確信犯か、どちらかだ。

なにしろ議決から1週間以上経っているにもかかわらず、これに関するまともな解説がメディアにほとんど見られないのだ。

冷静に中身を分析せず「民意は重い」とか「市民目線から許し難い」とか、とにかく情緒的なものばかりだ。

小沢一郎はいったい何をやったのか、それが法に照らして処罰に値することなのか?

そうした問いはどこにもない。

小沢はこの間、一貫して「私自身、何もやましいことはない」と言い続けている。

なぜ小沢は「やましいことはない」と言えるのか。

そんな分析もまったくない。

これはメディアの自殺行為だ。

起きている事態をきちんと冷静に分析し、世論を正しい方向にリードするのがメディアの役割なのに、それがまったくできていない。

むしろ逆をやっている。

そこで、これまでの情報を整理して私なりの考えを述べてみたいと思う。

まず、今回、検察審査会が起訴相当とした中身(被疑事実)である。

それについて、わかりやすく書いている新聞はほとんどない。

恐らく、これを知ったらほとんどの人が「なんだ、そんなことか」と思うだろう。

今回、検察審査会が問題とした被疑事実とは、「陸山会が平成16年に土地を取得し、代金として3億4260万円を支出しているのに、そのことが同年の政治資金収支報告書に記載されておらず、翌17年の報告書に書いてある」という、たったそれだけのことなのだ。

土地の取得や代金の支払いを隠したわけでもなんでもない。

時期がずれているという話だ。しかも、「実行犯」は当時小沢の秘書だった石川知裕議員である。

小沢は、その石川と共謀して収支報告書に虚偽記載をさせた「共犯者」であるという疑いだ。

はたしてこれが、国会議員を起訴するほどの「犯罪」といえるだろうか。

ちなみに陸山会が問題とされる土地代金を支払ったのは平成16年10月で、それが2カ月ずれて翌年の扱いになってしまった。

これは不動産を買ったことのある人なら誰でもわかることだが、土地取り引きがどの時点でなされたかの確定は必ずしも明確でない。

契約書を交わした時点なのか、代金を支払った時点なのか、あるいは登記が完了した時点なのか。

100歩譲って、もし石川の行為が政治資金規正法に抵触するとしても、石川に犯意があったとは思えない。

いずれにしても、収支報告書に書いていなかったというなら話は別だが、時期がずれていたというだけのことだ。

小沢サイドが当初から主張しているように、ふつうなら訂正すれば済む話ではないか。

こんなことでいちいち検察を挙げての大捜査をしていたのでは、それこそ税金の無駄遣いにならないか。

いずれにせよ、そんな罪ともいえない行為がなぜ「小沢疑獄」だの「小沢金脈」などと言われるようになったのかを、よく思い出して欲しい。

陸山会が土地取得のために用意した資金の一部に「水谷建設から受け取った5000万円のヤミ献金が含まれていたのではないか」という疑いがあったからだ。

確かに、もしこれが事実ならヤミ献金を受け取っていたという事実だけでアウトである。

それが、ダム工事の受注の見返りだとした悪質度はさらに高まる。

それらの事実が証明されれば、それこそ大疑獄事件といってもさしつかえない。

東京地検特捜部も当然、そうした見込みで捜査を始めたはずである。

たとえば、本件捜査が始まった当時の新聞を読み返してみてほしい。

どのマスコミも判で押したように、形式犯である政治資金規正法違反は単なる入口で、その奥にはダム受注に関するあっせん利得やあっせん収賄といった実質犯があるといった解説記事を載せている。

そのため今回の事件の最大のポイントは、土地購入資金の原資にゼネコンからのヤミ献金が含まれているかどうかである、ときわめて的確な指摘も多く見られた。

ところがどうだろう。日本最強の捜査機関をもってしても、小沢サイドがゼネコンからヤミ献金を受け取っていたという事実は証拠のカケラも出てこなかった。

土地購入の原資にゼネコンマネーが含まれているという証拠はないのだ。

これも思い出してみてほしい。

あれだけ派手にゼネコン各社を家宅捜索して、さらに幹部の一斉聴取までしたのにである。

結局、当初検察が見込んでいたストーリーを裏付けるような証拠は、まったく出てこなかった。

要は、見込み捜査が失敗に終わったという話なのだ。

ところが、マスコミを使ってあれだけ事件を煽った手前、何も出てきませんでしたというわけにはいかない。

そこで、本当にそんなことで罪になるのかといった程度(時期がずれて記載していたといった類)の政治資金規正法違反で石川らを逮捕・起訴することになったというのが、いわゆる「陸山会事件」の真相なのだ。

本来なら、石川らの起訴時に前述のような見込みで捜査はしたが十分な証拠は得られなかったと、失敗捜査だったことを認めたうえで、疑獄金脈事件としての立件はできなかったけれど、捜査の過程で石川らの虚偽記載を見つけたので、それについて起訴したと説明すれば世の中をミスリードすることはなかっただろう。

しかし、検察は保身とメンツのためにそれをしなかった。

それどころか、十分な説明もなく「小沢は嫌疑不十分で不起訴」と発表した。

小沢の「嫌疑不十分」はあくまでも石川らの政治資金規正法違反、つまり報告書の「書き間違い」に関して小沢との「共謀」があったかどうか、疑いはあるが十分な証拠がなかったという意味だが、世間はそうは受け取らない。

「嫌疑不十分というのはクロではないが、限りなくクロに近い灰色だ」などと解説する輩も登場した。

嫌疑不十分とは確かにそういう意味かもしれない。

しかし、灰色が何に対して灰色なのかの説明がまったくない。

正しくは、土地取得と代金の支払いの時期が2カ月ずれてしまったことに対して、小沢が「共謀」したかどうかということについて嫌疑不十分、つまり「灰色」だったという話なのだ。

ところが、それまでの大本営発表的な報道をずっと見させられてきた一般市民の感覚からすれば、嫌疑不十分というのは水谷建設からのヤミ献金を受け取っていたかどうかについて、疑いはあるが証拠が十分でなかった、つまり灰色だということになる。

それが今回の検察審査会での市民感覚による議決につながったのではないだろうか。

大手マスコミもそれまで検察と二人三脚で「小沢金脈」「小沢疑獄」と煽りにあおりまくったため、正しい解説ができなくなってしまっている。

あるテレビ局などは、水谷建設の関係者が石川に5000万円の現金授受の現場に立ち会ったという「証人」まで登場させていたが、いまだに放送が訂正されたという話は聞かない。

今回のことで改めて検察と一体になったメディアの姿勢は本当に恐ろしいと実感した。

検察は自らの失敗捜査を覆い隠すため、さまざまな情報操作を行う。

本来、メディアはそれを監視し、検察の邪(よこしま)な思惑を暴いていかなければならないはずだ。

ところが、それまで一体となった報道をしてきた手前、それができなくなっている。

小沢一郎が何に対して嫌疑不十分なのかということが世間に浸透していないのも、検察審査会が起訴相当を議決したのも、メディアの偏向報道のためだと言っても過言ではない。

ジャーナリストの上杉隆はこれを「官報複合体」と呼んでいる。

それはまるで、戦時中の大本営発表を彷彿とさせる。

大本営発表しか聞かされていない日本国民は、まさか日本軍が敗退しているとは思わない。

快進撃を続けているものと確信している。

そんな中でいくら真実はそうではないと叫んでも、「危険な人」扱いされるだけだ。

検察は常に正義の体現者で、検察のやっていることに間違いはない。

捜査は小沢周辺に着々と進んでいて、いずれ小沢本人の逮捕すらありうると、一般市民が思い込むのも当然だ。

それがいきなり何の説明もなく「嫌疑不十分で不起訴」と言われ、納得できないというのも理解できる。審査会のメンバー11人全員が起訴相当と判断したのもうなずける。

それにしても、今回の捜査はそもそも動機が不純だった。

2009年3月3日に大久保隆規秘書をいきなり逮捕した西松建設事件も、陸山会事件とまったく同じ構図で、検察も逮捕当時は単なる形式犯ではない実質犯での立件をめざしたはずだった。

ところがいくら捜査をしても証拠は見つからない。

結局、今回と同じく政治資金規正法違反での起訴しかできず、世間の批判を浴びることになる。

プライドの高い検察としては捜査の失敗が指摘されることが耐えられなかった。

現場指揮にあたった幹部検事の出世にもかかわる事態だ。

なんとしても汚名挽回をしたかったわけだ。

そこで大久保起訴後も水面下で「小沢捜査」が続けられ、脱税で服役中の水谷建設会長という禁断の果実にまで手を伸ばしてしまったのだ。

担当検事を三重県の津刑務所に通わせ、「小沢の悪事について何でもいいから知っていることを教えてほしい」と聴取を続けた。

その結果得られた「ダム工事の見返りに5000万円の献金をした」という「証言」に飛びついてしまったのだ。

しかし、証言の裏付けがまるで取れなかった。

こうなってくると、そもそも水谷会長が本当にそのような証言をしたのかも疑わしい。


** つづく No 2

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