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zoom RSS 諸外国における税制の動き

<<   作成日時 : 2006/09/03 20:15   >>

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3 諸外国における税制の動き
( 財務省メールマガジンから )


 アメリカ企業年金改革法の成立 −「猛獣ハンター」をハンティング!?

 本年8月、アメリカで企業年金改革法が成立しました。この法律は、確定給付型年金における積立ての強化など、退職給付金制度を抜本的に改革するものです。ここ10年ほど、アメリカでは企業年金の積立て不足が深刻な問題として取り上げられてきたこともあり、この法律はそうした問題に対応すべく検討されてきたものでした。

 さて、そんな企業年金改革法ですが、実際の条文は、幾つかの大きな項目に分かれて構成されており、例えば「関税」や「寄附金」といった、企業年金とは全く異なる内容の項目も含まれています。

その中に、ハンティングをする人たちに適用される所得控除を従来よりも厳しく設定する旨の項目が入れられており、最近アメリカで一部報道を賑わせています。所得控除を厳しくするというのは、この法律の対象となるハンターたちに対して、より多くの税金を払ってもらうことを求めることを意味します。

アメリカでは、州によってハンティングはレジャーやスポーツの一つとして、日本よりもはるかに普及しているという現状があるのですが、今回の法律で対象になっているのは、ハンティングの中でも、特にアジアやアフリカにまで出向いて猛獣をハンティングするような「猛獣ハンター」たちです。

 従来、そのような「猛獣ハンター」たちの多くは、自分たちが狩猟した猛獣の剥製や象牙などを博物館や駅などに寄附することで、ハンティングにかかった費用(例えば、アフリカまでの旅費や剥製を作るための費用など)を全て所得控除することができました。

これは、博物館など「寄附金優遇団体」に該当するような団体に寄附した際には、それにかかったコスト分だけ寄附金控除が与えられるという仕組みを利用したものであり、こうした行動は租税回避にあたるといわれてきました。

動物愛護団体らも、アフリカ象やサイといった絶滅に瀕した野生動物を平気で殺してしまう「猛獣ハンター」に対してきわめて批判的で、今回の法案の審議に際しても、米国を代表する動物愛護団体が、情報提供などを通して大きな貢献をしました。

 今回成立した法律では、そうした「猛獣ハンター」たちの租税回避行為に対応するため、剥製などを寄附する場合に適用される特別な規定として、対策が盛り込まれました。

すなわち、従来は、剥製などを寄附するまでにかかったコストは、全て所得から控除することができたのに対して、今回の改正からは、「猛獣ハンター」たちが寄附する剥製などを作るのに直接かかったコスト(剥皮代など)しか控除できない、という旨の条項が加えられたのです。

これにより、「猛獣ハンター」たちは、これまで控除されてきたハンティング・コストの多くを所得控除することができなくなり、租税回避行為を制限されることとなりました。

事実、アメリカ政府の試算によると、今回の「猛獣ハンター」に関係する改正によって、今後10年間で4,900万ドル(日本円にしておよそ57億円に相当)の増収が見込まれるということです。

 こうした一連の動きに対して、動物愛護団体などが、法案を成立させた米国議会に拍手喝さいし、今回の企業年金改革法を大いに賞賛したことは言うまでもありません。

また、今回の法案の担当委員会であった上院・政委員会のグラスリー委員長からも、審議に協力した動物愛護団体に対し、感謝の意が表明されるとともに、「今度は猛獣ハンターたちがハンティングされる番だ(It is time for (中略) hunters to become the hunted.)」という発言もあったそうです。 (主税局調査課 向井 豪)
 
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